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Akei Simotuki
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Sims2、Sims3をプレイ中。現在Sims4もはじめようかと情報収集中。
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朝っぱらから支払期限の近い請求書が放置されているのを発見してしまったドリーマー家の一人息子、ダーク。
日がな一日絵を描き続けることしかできず生活能力ゼロな父親を持ったダークは、しばらく請求書の代金を支払った記憶がないことを思い出し真っ青になった。
先週も先々週も支払った覚えがなく、もしかしたらその前も支払ってないかも知れないからだ。もし1日でも期限を過ぎようものなら凶悪な顔をした回収業者が手当たり次第差し押さえていってしまうことはこの町に住むシムなら誰でも知っている。

不安に苛まされ嫌な汗をかきながらあわてて家中を駆けずり回り、荷物をひっくり返して3通もの請求書を発見した。もう表にはハイスクールの迎えのバスが来てしまっているけれどそんなことを気にする余裕もなく、急いで中身を確認する。幸い期限切れの物は見つからなかったけれど、あと数日遅れていたら回収業者が押しかけて来たに違いなく、冷やりとした冷たい汗が流れた。

ふと視界の端にうつり込んだ時計にバスの存在を思い出し、慌てて請求書と代金、かばんを引っ掴んで玄関を潜る。奥の洗面所で父親のダレンが鏡に向かって何事かをぼやいていたようようだったが、そんなことを気にしている余裕もなく、何度も聞こえるドライバーの催促に焦りながらポストに請求書と代金を突っ込むと急いでバスに駆け込んだ。

座席に座り込んで大きく息を吐き出し、一気に体中の力が抜けた気がする。朝からとても疲れてしまった。けれどこれで安泰と安心してはいられない。

2d0b8db3.jpeg










ドリーマー家の金銭管理はダークの仕事で、支払いのために持ち出してきた所持金はもう残りわずか。次の請求書が届いたらもう食品を買い足すお金すら残りそうもない。
早くダレンの次の絵が完成するか、自分がバイトへ出かけていくしかない。けれど割りのいいバイトも見つからず、それ以前に生活能力のない父親のかわりに家事一切をしているので出かける時間さえとれそうもない。
一寸先は闇というらしいけれど、まさに綱渡りな生活を思い、ダークはなんとかお金を稼ぐ方法を考え、頭を悩ませた。

Dreamer0002.jpg








そんな折、何がどうなってそんな話になったのか全くもって不明だけれど、自分の何かが評価されたとかで報奨金が送られてきた。
たいした賞を取ったわけでもないので得られた金額は些細なものだが、まさに底につきかけていた家計には大きな収入だ。

今日も無事授業を受け終え帰宅の徒についた。朝からなんとも心臓に悪い出来事があったので一日中気分が優れない気がしていたけれど、なんとか持ちこたえたという感じだ。そんな中での臨時収入は気分をかなり浮上させた。
けれどいつも元気なダークが今日は一日そんな感じだったので、まわりはちょっと心配に思ったらしい。帰りのバスの中で、同じクラスにいる有名なニューソン兄弟姉妹の末っ子が声をかけてきた。

「ねえ、今日寄っていっていい? 今日はなんだか変だったけど、気分転換しよ!」

にこりと笑いかけられてダークははじめて彼女をマジマジと見つめ、彼女の境遇を思い出した。孤児ばかりをたくさん引き取ってはがんばって育てていると近所でも有名だったニューソン夫妻。彼女はそこの夫妻に引き取られた子供だった。けれどせっかく得た新しい家族であり、保護者になってくれたその夫妻は彼女がまだ小さいうちに事故で亡くなってしまったという。再び保護者を失ってしまったニューソン家の子供達は、今の自分と同じハイスクール生だった長男長女が遺された遺産をやりくりしてなんとか生活してきたと、噂で聞いた。

確かに自分のうちには遺産なんてないしお金もないけど、自分にはまだ血を分けてくれた父親がいる。守ってくれる保護者がいる。心の寄りどころがあるかないかの違いは大きいはずだ。
そう考えたらいつまでもブルーな気分でいるのが馬鹿らしく思えてきた。きっと父親はまた昼食をとりもせず、ひたすら絵を描き続けてるに違いない。絵が完成して売れたなら、また次の支払いがきてもきちんと払えるし、食費だって今まで通りなんとかなる。そう思えてきた。
彼女が特別な何かをしてくれたわけじゃないけれど、こうして声をかけてくれたおかげで何かが吹っ切れた気がする。

「・・・そうだな、ぜひ寄ってきなよ。 朝からちょっと憂鬱だったから、気分転換つきあって」

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家に着き彼女を招待したけれど、父親は2階から降りて来なかった。思った通りまた絵を描いてるんだろう。一回描きはじめるとめったなことじゃまわりに気がつかないから、きっと自分が帰ってきたこともわかってないに違いない。作業中は邪魔されたくないだろうから、自分からは声をかけないことにしてる。一段落すれば勝手に降りてくるんだからと気にせず、彼女と思う存分気分転換を楽しむことにした。

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