とある雫の一日 - その１

※一部妄想による補完がされていますのご注意ください。

こんにちワン。
あたしは「しずく」っていうんだ。今のカイヌシのかつみくんのところに来たときにこのナマエをもらったんだよ。
オキャクサンの中には「しーちゃん」って呼んだりする人もいるけどどっちでもいいよ。
呼ばれてるときはなんとなくわかるからさ。


かつみくんの朝は遅いんだよ。
あたしはまだちょっと暗いうちから目が覚めちゃうんだけど、かつみくんのお家に入っても、かつみくんは遊んでくれないんだ。

なんだか高い台の上で布に埋もれて寝てるの。かまって！台からこぼれてる手をつついてみるんだけど、撫でてくれたことはないんだ。
ちょっとさびしい。

そういうときはしょうがないから庭にでて、かつみくんがくれたおもちゃを咬んでみたりごはんを食べたりして時間をつぶすの。
はやく陽が差してこないかなぁ。

あ、なんか家の中から物音がする。かつみくん起きたのかなぁ？
かつみくん、おはよーん。朝だよ、撫でて！





















えへっ、撫でてもらえたｖ
今日もきっといいことあるよ！

かつみくんは起きてくると、おっきな箱を開けてゴソゴソやってごはんを食べるんだ。
その間もかまってーっておねだりしてもかまってくれないから、いつもじっと待ってるの。

でもたまに、どこかから「ゴハンヲチャントツクリナサイ」って聞こえてくるときがあるんだ。
そういうときはかつみくんはごはんを中断して、しぶしぶまた箱をごそごそしたあと、今度はがちゃがちゃ音をさせてなにかはじめるの。
がちゃがちゃのあとは台がボッって音をさせて、なんだかおいしそうなにおいがしてくるんだよ。





















しばらくするとかつみくんはそのおいしそうなにおいのするものを食べ始めるんだけど、あたしにはくれないんだ。

しずくのごはんはあっち。コレはオレの。っていうんだよ。

待つ時間は増えるしおすそわけはもらえないし、だから変な声が聞こえるのはキライだよ。
でもちゃんとおりこうに待ってるとまた撫でてくれるし、すぐに散歩行こうって外に連れて行ってくれるから我慢するんだ。



散歩からご機嫌で帰ってきたら、今度はオフロはいろっていわれた。
オフロってなぁに？

トコトコついていったら、庭に置きっぱなしの大きな箱に入れられた。
中にはちょっとあったかい水が入ってて全身濡らされる。
うーんオフロってこれのことかー。

毛がびちょびちょに濡れるのは好きじゃないんだけど、でも全身をマッサージされて気持ちいいんだよね。
外に出るときは冷えて寒いんだけど、中に入ってるときはあったかい上に耳の後ろから尻尾の先まで全部触ってもらえるのは好きなんだ。ちょっとフクザツ。



オフロからでて疲れたから、お家の中にある「しずく専用のベッド」でごろごろリラックスしてたら、雨が降ってきたよ。今はオフロ入ったばっかりでシャンプーのにおいしかしないから、降ってくるまでわかんなかった。






















雨が降るといつもザーザー音がするけど、今日はさらにゴロゴロカミナリなでなってる。
そこまではよくあることだけど、今日は突然、

ビシャー！ バリバリッ！！

っておっきな音までした。いったい何の音だろう？？